アプローチは玄関まで続く「プライベート空間」への入り口であり、家の印象を最初に決める空間でもあります。外出・帰宅時に通るアプローチで自分の気持ちを切り替える場にもなるかもしれません。大きな空間を確保するのは中々難しいかもしれませんが、プランニング次第では快適で、使い勝手のいいアプローチをつくることができます。
アプローチとは、門(道路などの敷地境界線)から玄関までの道のりのことで、門扉のデザインや、植栽の種類、床面の素材など様々な要素が組み合わさって完成するスペースです。ファザード空間と呼ばれることもあります。
玄関アプローチをプランニングする際には、デザインはもちろんですが防犯性や機能性に関しても注意が必要となります。
門から玄関までの距離や、道の形状を考えていきます。あまりに長すぎる距離はストレスになりますが、短いと防犯面で心配がでてきます。また、アプローチを直線の道にしてしまうと家のドアを開けた時に、家の中が道路を歩く人に見えてしまう可能性もあるため、玄関ドアが見えにくくなるように設計することがお勧めです。
アプローチの工夫として、門から玄関までの道のりを直線にしてしまうと、奥行きが感じにくくなるのでジグザグやカーブなどをもたせるとよいでしょう。また、樹木や塀などで視線を遮ったり、段差をつけるなど立体的な動きがあると奥行きを感じやすくなります。
アプローチは防犯の観点から、死角になりやすかったり、人が潜めるような場所を作らないようにしましょう。また、防犯面と安全面の観点から照明も十分に検討してから設置するようにしたいです。タイマー付きの照明などを使用すれば、電気代を節約することもできます。
アプローチの床面材には歩きやすく、雨や雪の際も滑りにくい素材・大きさのものを選びましょう。一般的に使用されるのは石やレンガ、タイル、コンクリートなどで、素材やデザインの種類も豊富なので家の雰囲気にあったものが見つかるでしょう。
水はけが悪いと、転倒の原因にもなりますし、苔が生えやすくなるなど見た目にも影響がでてきます。アプローチに勾配をつけたり、透水性のよい素材にするなどして、水はけが良く滑りにくい設計にしましょう。
段差のある部分にスロープを設置したり、手すりをつけることで、足の悪い方や高齢者の方に配慮した、バリアフリー設計のアプローチにすることができます。
アプローチは家の印象を決める空間です。そのため、デザインを工夫する方が多いです。アーチやスクリーンを組み合わせたり、門柱や門袖壁を用途に合わせてプラニングし、自分の家にあったデザインのアプローチを作ってみましょう。
玄関アプローチには様々な種類の素材がありますが、ここでは使用されることが多い、一般的な素材について紹介していきます。
敷石は見た目の印象が優しくなったり、雑草が生えにくくなる等の特徴があります。アプローチとして使用されることが多いのは御影石や石英岩などで、特に御影石は和風の建築にぴったりの質感を持っています。
レンガは敷石とは異なり、洋風の家にマッチします。赤みがかった茶系のものが多いので、全体的に温かみがでます。緑との相性が良く、植栽と合わせてプランニングするとよりオシャレな雰囲気のアプローチが演出できます。
線路に使用されている枕木は、実は玄関アプローチ素材としても人気があります。重さがあり、少しずつ劣化する欠点があるため、最近では欠点を補った「軽量コンクリート製の擬似枕木」というものを使用することもあります。
タイルは、土が原料となっていて、正方形や長方形のものが一般的です。色は、汎用性の高いベージュやグレー等が人気ですが、他にも多数の色があります。しかし、中には滑りやすい質感もあるため、選ぶ際に注意しましょう。
アプローチをコンクリートで直に固めてしまう方法です。他の素材よりも手間がかからず、費用も安くすみます。しかし素材によっては滑りやすくなってしまうので、注意が必要です。
コンクリートの一種で、公園や遊歩道などでも使用されています。すべりにくく、カラーバリエーションも豊富なアプローチの素材です。
人工芝は敷き詰めが容易で、手軽に芝生を植えたような雰囲気に仕上げることができます。好きな形にカットでき、使用する場所を選びません。また本物の芝生のようにメンテナンスが不要なため、管理も楽です。
洗い出しとは、樹脂やコンクリートが固まる前に水で洗うことで、砂利をわざと表面にみせたものです。砂利が表面にでることで滑りにくくなりますし、仕上がりも個性があるアプローチとなります。
玄関アプローチは、選べる素材や組み合わせ可能な商品が多岐にわたり、訪問客からみても目につく場所のため、こだわりをもってプランニングされるお客様が多い場所です。しかしデザイン性を重視し過ぎると、防犯性にかけたり、滑りやすくなってしまったりと機能面が疎かになってしまいます。
東神ハウスは、デザイン性・機能性を兼ね備えた玄関アプローチをお客様にご提供できるよう、ご提案をさせていただきます。気になることがございましたら、まずはお気軽にお問い合わせくださいませ。